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「……これって、偶然じゃないの?」

(略)

「そう、動き出したのよ、オルセラの運命が。あと、人類の運命もね」

 

人類共通の敵、魔獣。

それらが跋扈する台地に各国が人員を送り戦線を維持していたものの……厳しい状況は続いており、非戦闘員から転職して戦いに送り込まれることも珍しくはない。

主人公の少女オルセラもその一人。

この世界の人々はクラスを授かりレベルアップすることで、ステータスが向上したりスキルを獲得したりできるみたいなんですが。

【メイド】クラスであるオルセラは2レベル。使える魔法は「人がいらなくなったものを呼び寄せる」……ゴミ収集の魔法しか使えない、貧弱な少女だった。

 

戦地に送られることになったけれど、そのために戦闘用クラスに転職すれば新しい魔法を得られる。

それだけがせめてもの救いだ、とオルセラは思っていたわけですが。

半年後の派遣に向けて覚悟を決めようと思っていた彼女は、先に戦地に送られる友人を見送ろうとした時に転送用の装置が発する光に近付きすぎて、意図せず戦地に送られてしまうことになって。

 

ドジな部分もあるけれど、その抜けた部分を補うツキも持ち合わせてる、というか。

危ない場面もありつつオルセラはなんとか戦場で戦う戦士と合流することが出来て、比較的安全な町に到着することにも成功。

色々と話をしている中で、オルセラの固有魔法はかなり汎用性が高いというか。相手がもう使っていない……つまり不要となったスキルをもらい受けることも可能だということが判明。

それを活用して、メイドクラスのままレベルアップをしていってドンドン戦闘能力を伸ばしているのは面白かったですね。

 

視点変更が結構多くて、オルセラがただのメイドではなくて色々な事情を背負った少女であることも描かれていました。

彼女の養母ルクトレアが未来を見るスキルを持っている上、当人の嗜好もあってかなりの権力を確保してる「強い」人物であるみたいですね。オルセラの父母の出会いにも関与しているとか。

権力を欲しているけど、それはあくまで手札の一つとして強いからであって、本当に欲しいのは自分らしくある自由なんでしょうねぇ……。オルセラの事もなんだかんだ心配してるみたいですし。

 

魔獣と言う共通の敵がいて戦線維持に各国が協力しているけれど、一枚岩ではなく……国力を削ぐ目的で暗殺者派遣してくるところもあるのは、なにしてるんだというか。

ルクトレアが見た未来の一つが、要石であるオルセラが死んだことで、人類が滅亡するまで追いやられているシーンでしたしね。

そこまで行かないにせよ、国力が強いってことは魔獣との戦いに貢献してる国だろうに、そこの足引っ張りに行ってるとか、破滅願望の持ち主ばっかなのか……? ルクトレアは突出しすぎですが、足並み揃えられる程度の参謀はいて欲しいものですが。

オルセラの運命が動き出して、どちらに転ぶかまだまだ読めない状況みたいですけど、頑張って欲しいですねー。