「……真なる戦士とは、強き者だと思います。里の中でも最も強く猛々しく、偉い存在……でしょうか」
「違う、戦士とは心の強さだ。弱くとも良いのだ」
1~10巻の特典SSなどを収録した、電子限定書籍。
水浴びしてるロキシーを覗いたりする、エロガキ度マシマシなルーデウスも今見ると
懐かしくていいとか言いかけましたけど、別に良くはないな。
エロに素直すぎるルーデウスの側面は「うわぁ」ってなるので、地味に苦手。彼の祭壇とかもなんだかなぁとは思ってますが。
ある意味それが極まったSSである『職人』は、ルーデウスがロキシー人形を作るときの手順を書いててSSが『神を彫る 著:ルーデウス・グレイラット』始まっていて、業の深さを感じました。なにを著してるんだ、君は。
おもしろかったので言えば『ルーデウス3分クッキング』ですかね。
魔大陸に居た頃のエピソードで、現地の主食であるけれどルーデウスが苦手な大王陸亀を美味しく食べようと努力し……失敗する話。
なかなかうまくいかないものですな……。
あとはザノバの人形狂いが役立つかもしれなかった『人形発見伝』。あそこで資金が足りていれば、塩化ビニール製のキーホルダーを手に入れていたのかもしれないのか。何年も後には知ることになるらしいですし、ナナホシの実験の関係ですかね。
あとは新婚で浮かれてるシルフィ視点が楽しめる『新妻の料理番』とか、タイトルそのままの書下ろし短編『ピロートーク』なんかも収録されてました。
IFのハリウッド版とか学園版とかもあって、彩は豊かだったと思います。巻末にはイラストギャラリーと、キャラ紹介が収録。
著者からキャラへの一言コメントもあって、キャラを作るときに先生が気をつばって点に書かれていたので、面白かった。主人公のルーデウスは「癖がある奴じゃないとダメだとかエリスは「暴力ヒロインは人気出ないという言説に疑問を持ったため生まれた」とか。
まぁ私、ルーデウスの一癖であろうエロ差とか、エリスの暴力癖とか苦手ですけど。作者さんの中で軸があって、しっかり貫いてるわけですから、その点信頼できるなぁと思いますし。メインキャラに苦手な部分あっても『無職転生』という物語全体で見れば好きなので、人に七癖というかこういう癖もまた作品にとって良いスパイスになってると思うんですよねぇ……。