![]()
たぶん、宮城は私を必要としている。
私も、この場所を提供してくれる宮城を必要としている。
女子高生の宮城さんと仙台さんには秘密があった。
週に一度、三時間程度の時間を宮城さんが仙台さんから五千円で買っているのだ。
その付き合いは周囲には秘密なので、場所は基本的には宮城さんの家で……レンタル中に起きたことは外で触れないこと、宮城さんからの命令には従うこと、などのルールが敷かれていた。
何度か秘密の会合をしてきたなかで、キスするとか触れるとかの一線を超えそうな命令をするようなことはなく、「本棚に近いから漫画を取って」とか「宿題をして」とかの軽い命令が多かったようですけど……。
ある時、宮城さんはソックスを脱がさせて舐めて、という命令をして……。
その上でなぜか仙台さんはそれに従った。とはいえ命令外である足の指を噛む行動をとったりしてるので、完全に従っている状態でもないんですよね。
本当にこの2人の関係は独特で、なんとも言い難い味わいがある。
章の合間にキャラ紹介があるんですが、実は寂しがり屋って宮城が書かれていたの好きですね。
宮城は父子家庭で父は仕事で家に寄り付かなくて1人が多く、仙台さんも姉と比べられることで居場所がない。
そんな2人だからこそ、妙に居心地の良い関係を築けたんじゃないでしょうか。
……まぁ、お金払って命令してという歪な縁で結ばれているんですけど。仙台さん、預かった5千円は使わず溜め続けているあたりは真面目というかなんというか。
「噛む」という一線を越えたことや、物語冒頭では同じクラスながら進級で別々のクラスになったことなどで、関係が変わっていくのが面白かったですねぇ。
途中すれ違いながらも、1巻最後のシーンで大きく進展した感じもあるので2巻も追々読みたいですね。


