ソル 生きていて、楽しいのは当たり前だろう。そんなのは罰じゃないぞ。
(略)
イエッタ 友達と遊んで、いっぱい勉強して、未来の夢を見て。そんなのは普通の子供のやることで、そういう時間を過ごさせてあげるのが先生の役目です!
フィユ だから、一人でなくてもいいんだよ? (後略)
秋田みやび流のドラゴンレイド、完結巻です。
えーっと、秋田さんの作品だなぁ、という雰囲気があって大変楽しかったんですが。
これドラゴンレイドなんですよね!? フォールンドラゴンとはいったい何だったのか……
序盤で「フォールンドラゴンって言うのは長い歴史の中で誇張された結果じゃないのか」説が提唱されたのも仕方ないんじゃなかろうか。
一応の説明はされていましたけど、なりふり構わなくなったフォールンソウルとか厄介極まりない物に調理されていて……
ドラゴンレイドと銘打たれていますし、実際フォールンソウルも出てくるんですが。
他のシリーズに比べて、その要素が強くなかったですね。
5人が、しっかりと教師をやっていてGMが用意していた、一長一短の案とかをすべて蹴り飛ばして生徒の為に行動を起こしていて。
そういう、教師と生徒の交流とかのイベントがしっかり描かれていたので、学園ものとしての色が強かったように思います。
その中に、うまく、ドラゴンレイド要素を取り込んでました。
しかも、ただでさえ貴重な幻獣の住まう島だって言うのに、付加価値つきましたが。
これ、もう鎖国したほうがいいんじゃなかろうか、ってレベル。
初出だとただのネタだと思えなかった、フォールンアリゲーターとかもちゃんと伏線になるように物語が汲み上げられていて感心するほかないですねー。最初は笑えて、後から驚きが来る。
こういう展開はさすがです。
もうちょっと続いて暮れてもよかったなぁ、と思いつつ、サフィーアが泣くような結末にならずほっとしています。
良い完結巻でした。